11月 18, 2018

「海浜くらしの研究所」Vol.3 粕谷 哲さん(前編)

Vol.3 粕谷 哲さん

ボーッと、海を眺めている時間が一番好き。
海にも近い船橋で、イベントを通してコーヒーのおいしさを発信。
「海浜くらしの研究所」Vol.3 粕谷 哲さん


さまざまなジャンルで活躍するライフデザインの達人たちを迎えて、どんなくらしが自分を楽しく、豊かにしてくれるのかを研究する「海浜くらしの研究所」。
その第3回目のゲストは、バリスタとして世界大会で優勝され、国内外でおいしいコーヒーを広める活動もされている粕谷 哲さん。コーヒーとの出会いやバリスタとしての活動はもちろん、海との関わりについても、お話しいただきました。


千葉県船橋市で「PHILOCOFFEA(フィロコフィア) ROASTERY & LABORATORY」と「RUDDER(ラダー) COFFEE」を経営

店名は、 (philosophy/フィロソフィー=哲学の『PHILO』で)僕の名前の哲を使いたかったのと、「COFFEE」じゃなくて「コーヒーの木」の学名「COFFEA」にしたのは、コーヒー業界っていうのはその「COFFEA」がなければ生まれなかったからです。その「COFFEA」から始まっている業界全体を「ちゃんとフィロソフィーして、あるべき未来をつくっていきたい」っていう願いを込めてつくった会社ですね。

PHILOCOFFEA ROASTERY & LABORATORY

「RUDDER COFFEE」には、僕と共同経営している梶真佐巳という人物がいます。漢字は違うんですが、その「梶」に「舵取り」の意味を付けて、フィロソフィーをもって作った指針に対し“舵を切っていく”お店っていう意味にしました。



コーヒー抽出の世界大会「World Brewers Cup(ワールドブリュワーズカップ) 2016」で日本人初の優勝者に

この大会は、端的に言うとブラックコーヒーを世界で一番おいしく淹れたら優勝、というものです。ただ、2つやるべきことがあるんですが、1つは当日の朝に渡された、どこの豆か分からない豆を、30分ぐらいの時間でみんなよりおいしく淹れる。すごく職人芸で、何がおいしいかも知っていないといけない。もう1つは、ジャッジを前にプレゼンテーションしながら、自分が用意した器具でコーヒーを淹れる。味はもちろん、いろんな着眼点やホスピタリティなど、すべて求められる大会ですね。

World Brewers Cup2016で日本人初の優勝者に

どんなクオリティの豆か分からない場合に、どうアプローチするかは、人によって全く違うのですが、今はみんな僕が2年前に作ったやり方をコピーしていて、“粕谷メソッド”って名前になっているほどです。「エアロプレス」という器具で淹れる方法で、粗く挽いた豆を大量に使って濃く抽出してお湯でのばすのですが、今はもう世界大会ではこれが主流になっています。



1型糖尿病の発症が、バリスタの道を目指すきっかけに。

もう6年前くらいに突然、1型糖尿病になって急遽、入院することになって。糖尿病だから甘いものとかジュースとかが制限されるので、その代わりになるものを調べて、Googleが出してくれたのが「コーヒーなら大丈夫だよ」という答え。「暇だなぁ」と思っていたので、時間つぶしに病室から出て行って器具を一式全部買い揃え、病室に持って帰ってきて全部自分で淹れてみたんです。そうしたら、すごくまずいコーヒーが出来上がったのがきっかけでハマってしまいました。
「おいしいと思うコーヒーは」という質問ですが、基本的に自分で淹れたコーヒーはおいしいと思わないですね。水の方がおいしいなって思っちゃうんですけど。それで「次どうしたらいいんだろう」とか、淹れた後も淹れながらも考えます。だから本当に数えるぐらいしか自分で淹れたコーヒーをおいしいと思ったことはないですね。

バリスタの道を目指すきっかけに
(豆もおいしさに影響しますが)バリスタとして考えたときには、この豆をどうおいしく淹れられるのか、っていつも考えちゃって。だから、あんまりおいしく感じられないんですよね。もっとおいしいんじゃないかとか、他の人たちは、これでおいしいと思っているのかなとか、よく思います。


ジョージ:
アーティストなんかもレコード作って、それが一番だと思った人はもう、その先ないんだよね。


粕谷:
中学生のときに「芸術家は100点(の作品)を作ったと思ったら、そこで芸術家の人生が終わる」って言っていた美術の先生がいて、それが大きいかもしれません。
結構、心に残っているかもしれないですね。


麻耶:
ジョージ・カックルさんは、いつも番組終わると「今日の俺もよかったな」って。


ジョージ:
大丈夫、いつも次の瞬間忘れてるから。



東武百貨店船橋店6階で開催される 「船橋コーヒーフェスティバル2018」
(11月22日(木)~27日(火))に出演決定!

(11月24日(土)午前11時からと午後2時からの2回、参加無料で大会でのパフォーマンスを解説付きで完全再現!PHILOCOFFEA(フィロコフィア) ROASTERY & LABORATORY』も出店しますが)これは結構大変ですね。私が優勝した大会ではなくて、先日の9月の大会を再現するんですけど、エスプレッソを使った大会で「またやるのか」っていう(笑)。でも、日本で出回っていないコーヒー豆なので、飲んだら多分びっくりしますね、世界ってスゴいなって。(日本に出回ってない豆は)やっぱありますね。日本っていう土地柄、どうしても遠いので、そもそもあまり来ない豆ってありますね。

(船橋も海が近いですが)海では、ただ、ボーッとしているのが一番好きですね。特にやることもなく、なんか、本当にただ眺めているだけです。(雲の流れや海の表情とか)なんかこれ何万年前も一緒のことがあったんだろうな、と思うと「スゴいな~」って本当に思うんですよね。「海岸だと1キロって、すぐ歩けちゃう」ってジョージさんが言いましたが、確かにそう思います。